日々雑多なこと、時々書評。 自前のデジカメ写真もたまに掲載。 こっそり のんびり 更新いたします。
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 「青空の卵」 坂木 司 著
2007年01月14日 (日) | 編集 |
青空の卵

見つけました!
「殺人事件が一つも無い」推理小説です^^

この部屋へ何度か来て下さっている方々はすでにご存知ですが、
私こと銀猫は 推理小説が大好き でありました。
ん? ナゼ過去形…??
と、すぐに気づかれた方、名探偵の素質あり かも^^

子供の頃に「シャーロック・ホームズ」と
「アルセーヌ・ルパン」シリーズにはまって以来、
次々と推理小説を読み漁り、映画も大好き、
どんな殺人の現場描写を 見ても・読んでもへっちゃら。
興味はただただ、名探偵によって解き明かされる謎の
真相だけに集中…しておりました。 ある時期までは。

娘がお腹に宿ったとわかった途端です。それが駄目になりました。

まず、つわりで外に出られず、退屈していた私に
主人が「面白いぞ~」と勧めて
「ダイ・ハード」というアクション映画のビデオを
二人でリビングで見始めた時でした。

この話は幾つか出ていますので、最初のものかどうかは
忘れてしまいましたが…
のっけから、人が射殺されるシーンがあるんです。
直接の映像ではありませんが、殺される瞬間が
窓際の影となって、ピストルの音とともに血の影が飛び散る
というものでした…(こう書いていてもまだ手が震えます…)

それを見た途端、私は真っ青になってトイレに駆け込みました^^;
主人の驚いたのなんのって…
だって私、今までそんなことは全くなかったのです。
アクション映画も、サスペンスも、平気で見られる人でしたから。

それ以来、そこまで酷くはありませんが
「人が理不尽に殺される場面がある」お話は
随分長い間 見ない、読まないようになりました。

(銀猫とお付き合いの長い方…
あれ、「名探偵コナン」は? って言われそうですね(笑)
実は私、あのアニメは大好きですが あまり見ていません。
そう、普段の殺人事件の話はほとんど見ていないのです。
「黒の組織」「灰原哀」「工藤新一」「怪盗キッド」、
このキーワードが出てくる回だけは 欠かさず見ている
という程度のファンなのです。)

子供達が大きくなってきた現在、ようやくまた
推理小説、読んでみようかな と思い始めたところなのですが、
結構長い精神的ブランクがあったため 
いきなり描写のきつい殺人事件ものはまだ無理です…
そこで、リハビリにいいお話は無いかと
色々と探し回っていたところでした。

…前振りがとても長くなってしまいましたが、
その点ではこの「青空の卵」は 大当たり でしたv

主人公は「僕」こと、著者と同じ名前の「坂木 司」。
外資系保険会社で働く、ごく平凡な青年です。独身。
そして彼は「ワトソン」なのです^^

彼にとっての「ホームズ」は、自称ひきこもりの
コンピューター・プログラマー「鳥井真一」。同じく独身。
彼は坂木くんの中学校からの友人です。

ひきこもりがちな鳥井くんを、外の世界に繋ぎとめる窓。
それが坂木くんの重要な役目です。
「僕」を通して持ち込まれる、外の世界からの謎。
それを鮮やかに解き明かしていく鳥井くん。

とても仲の良い二人ですが、
坂木君は、二人の友情について後ろめたいことがあります。
「彼の人格が弱っているところに付けこんだ、卑怯なやり口」で
友達になったこと。
鳥井くんをひきこもりから解放しようと心を砕きながらも、
「彼にとっては僕が唯一」であり続けたい思いも捨てきれない。

この本には、派手な殺人事件は起こりません。ひとつも、です。
そのかわりに起こるのは、謎を秘めた「他人との関わり」事件。
女ストーカーの謎、盲目の美青年の謎、奇妙な贈り物の謎、
そして口をきかない少年の謎。

夏から始まり、一つ一つの季節を追って
次の年の初夏を短いエピローグに。
二人を取り巻く一年間を、短編の連作として本は纏まっています。

ですから、派手な事件を好む方には物足りないかもしれません。
けれども事件を通じて人と人との結びつきを楽しむ方には
うってつけのお話です。
そして、そこには目を背けたくなるような
ドロドロした負の感情はなく。
謎を持って現れた人々は、主人公の二人を通じて謎を解き
お互いの結びつきを強くする。
そこに更に新しい結びつきをも生み出して。

どの話も とても読後感のいい仕上がりです。

この本は、三部作の最初の一部だそうです。
この後、本の紹介では「坂木と鳥井、二人の関係にも
変化の兆しがゆっくりと…」とありますので、
その後の二人の仲もとても気がかりです。
どうかいつまでも仲の良い二人であって欲しいのですが、
この第一部の関係のままではいけないのだとも思います…。

話の中では 人との関わり方 といったテーマが
形を変えて何度も出てきます。
今まで思ってもみなかった事を、人のいい坂木くんの
思いや感覚を通じて はっとさせられる場面も…。

彼はワトソンよりもずっとワトソンで、そして鳥井くんは
ホームズよりももっとホームズで。

二人がどんな青年なのだか、気になる方は、是非。
そして、陰惨な殺人事件は嫌いだけれども
謎解き・人情は大好き! という方には太鼓判を^^

「青空の卵」
  坂木 司 : 著
  創元推理文庫
  定価 本体743円 + 税

本日のBGM … 「TAM Music Factory 」サイト様より
             『雪解け』


追伸 : コメントの表示順を、「新しい投稿を先に表示」から
     「投稿の古い順に表示」に変えました。
     前の記事で頂いたコメントにお返しをつけたとき、
     せっかくの皆さんの素敵なコメントが
     私のしょうもないコメント返しの下に
     なってしまったのが勿体無くて^^

     お返しコメントを探すのが面倒になるかもしれませんが…
     暫くはこの表示でやってみます^^
     どちらの方がいい、というご意見がありましたら
     お寄せくださると嬉しいです。
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コメント
この記事へのコメント
ミステリー
私も推理小説。好きです。
以前はミステリー。と言ってましたね。
上質なミステリーは人間の本質を描いていて、とても読み応えがあります。
読後感の良いミステリー。貴重な1冊ですね。

私が好きなのは、アガサ・クリスティーとディック・フランシスです。
二人とも、英国の作家で、とても上品でイギリスらしい風合いのミステリーを書きますね。
先日、本屋でディック・フランシスの新しい文庫版を見つけて買ってきたの。
手にするのはかなり久々ですが。楽しみ。
彼の描く主人公って、ある意味、理想の男だったりする。
ヒロイックって、こういうことかな~。なんて。
ああ、現実って遠いわ。
2007/01/14(日) 16:03:02 | URL | SATOKO #J7K/fbQw[ 編集]
ホームズ!!
私も小学生の頃初めてシャーロック・ホームズと出会い
夢中になって読んでいました。(なんだかまた読みたく
なってきました!!)
今回の本もおもしろそうですね~(^^)
宮部さんの本が読み終わったら次はこの本に
しま~す!!
2007/01/14(日) 17:35:43 | URL | かいと #-[ 編集]
オススメです
この三部作も、「切れない糸」も、ほのぼのしつつしんみりの場面のある、でも読後感のさわやかなミステリですよね。
主人公二人もですが、周りの準レギュラーのキャラたちも素敵ですよねv おじいちゃん達に惚れました(笑)

殺人の有無は曖昧なんですが北村薫「円紫さんシリーズ」や、畠中恵「しゃばけシリーズ」(先日読んだ「アコギなのかリッパなのか」もでしたが)、北森鴻「香菜里屋シリーズ」他、加納朋子作品や光原百合作品など、日常ミステリでオススメしたいものがいっぱいあります。

私は割と陰惨なミステリも読むのですが、日常ミステリのほのぼのとして時に泣けるあの感じは特に好きです。
2007/01/15(月) 09:03:02 | URL | あーるぐれい #xtsQx3EI[ 編集]
そんなことがあったんですね。
メッセージをどうぞ
2007/01/15(月) 11:51:07 | URL | Miyuki♪ #-[ 編集]
SATOKO様、いらっしゃいませv
アガサ・クリスティー、若い頃に読破しましたv
実は現在の「推理小説また読むぞリハビリ」も、
いい本が見つからなければアガサ・クリスティーやホームズの
読み直しをしようかな…と考えていたところです^^

同じく古典(??)では、エラリー・クイーンなども何冊か
読みましたね。
結婚前は、内田 康夫の「浅見光彦」シリーズにはまったりしていました。

ディック・フランシスは、まだ読んだことが無いです。
もう少し免疫が出来たら、挑戦してみたいです^^
2007/01/15(月) 16:22:53 | URL | 銀猫 #MfasQhOY[ 編集]
かいと様、いらっしゃいませv
ホームズは世界中にファンがいるくらいですが、
地元のイギリスでは何故か全然人気が無いんですよ~(笑)

私がロンドンに住んでいた時も、ホームズの部屋を再現したという部屋を
ガラス越しに眺められるのがウリの「ホームズ・パブ(パブはイギリス版居酒屋さんです)」でも、
私が帰国する数年前にベーカー街に作られた「ホームズ博物館」でも、
訪れるのは外国人観光客ばかり。

イギリス人の知人に「ホームズ、好きじゃないの?」と
聞いてみましたら、
「聞き飽きちゃってつまらない」んだそうです^^;
どうも、日本での「桃太郎」だの「かちかち山」だの程度の
子供の頃から耳タコ な話に入るらしいですね。

それに何ていってもホームズの時代設定は「古臭い」とか。
確かに…イギリス人にとっては自国のビクトリア時代など
日本人にとっての江戸時代のようなもの??
当たり前すぎて 魅力がないのかもしれません。
私達には、その時代背景こそが面白かったりするんですけど^^

この本、只今第2部・3部を購入、読書中です。
2冊目もとても面白いですよ~♪
2007/01/15(月) 16:40:23 | URL | 銀猫 #MfasQhOY[ 編集]
あーるぐれい様、お久し振りですv
そういえば、あーるぐれいさんは大変な読書家で
本のレビュー・サイトもお持ちでしたねv

「しゃばけ」シリーズは、文庫本に落ちてから読みました。
現在、3冊目の「ねこのばば」が文庫で出ていますね^^
古本屋に落ちてくるのを 今か今かと待っている私です。
「切れない糸」は、まだ文庫には落ちていないようで…
早く文庫にしてくれないかな~と 期待しています。

あーるぐれいさんの本のレビューサイト、まだまだ沢山の
お勧め本で溢れていそうですね^^
ちょっとお邪魔して…本の世界に浸ってきます。
来ていただいて有難うございました^^
2007/01/15(月) 17:12:15 | URL | 銀猫 #MfasQhOY[ 編集]
Miyuki♪様、いらっしゃいませv
ずばり1行のコメント、面白かったです。
そんなこと…真っ青になってトイレに駆け込んだことかな~^^;

妊娠中はホルモンバランスの狂いから、情緒不安定になると妊婦雑誌にありましたが
それはどうやら本当のようです~^^

下の子供がしっかりし始めて、小学校に上がりましたら
何故だか大分「殺人事件恐怖症」は薄くなってきました。
本好きな私としましては、また読める分野が戻ってくるのは
喜ばしいかぎりです。
2007/01/15(月) 17:18:29 | URL | 銀猫 #MfasQhOY[ 編集]
うまくコメントできなくて
1行コメント失礼しました。
タイトル入力しただけで間違ってSubmitボタンを押してしまったんですが、その後削除がどうしてもできなくて。
訂正加筆してもう一度submit押したのですが、更新されなくて・・。この場合どうしたらよかったのでしょう?
それはさておき、本当に失礼いたしました。

ちなみに・・私はミステリ大好きです。
読み始めると途中でやめられず、他のジャンルよりも夜更かし率が高くなります(^^;)
2007/01/16(火) 14:01:55 | URL | Miyuki♪ #-[ 編集]
Miyuki♪ 様、いらっしゃいませv
あ~、よくある失敗ですね^^;
なんかの弾みで、いきなり送信されてしまうというの…

ブログによって、自分の失敗コメントの削除や編集の仕方は色々ですが、
このブログでは、最初にコメント欄の下のほうにある
「Pass」というところに ご自分だけのパスワードを入力しておくと、
投稿した後からコメントの書き直しや削除ができます^^
逆に言えば、このパスが入っていないコメントは、
画面上では編集・削除できたつもりでも
最後にパスを入れなければ 変更が反映されないのです。
そうなると部屋の管理人以外は 編集も削除も出来ません。

パスワードを設定しなかったコメントで、ありゃ~;; というものがありましたら、
もう一度コメント欄に「前の失敗だったので消して~」と残して下されば
削除させていただきます^^

実は、そういったコメントがもう一度Miyuki♪さんから入るかな~
と思ってお待ちしていたのですが…^^;
せっかちな銀猫、もう次の記事を書くために早々にコメント返しを入れてしまったのでした。

ミステリー・ファンだそうで、嬉しいです!
なにかお勧めがありましたら、是非教えてくださいませv

P.S
つい昨日辺りから、FC2でのコメント投稿システムが
変更になったらしく、
誤って送信を押してしまっても 一度確認画面が出るようになりましたv
これなら思わぬ投稿の失敗も減りそうですね^^
2007/01/16(火) 17:02:38 | URL | 銀猫 #MfasQhOY[ 編集]
なるほど!
対処方法、伝授ありがとうございました。
次回からはpass設定して書き込みます~。
まだまだネット素人でいけませんね(^^ゞ
色々勉強になります♪
2007/01/17(水) 14:57:56 | URL | Miyuki♪ #J.qrHKnk[ 編集]
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